DULL-COLORED POPでは2019年夏、谷賢一が3年間かけて取材・構想・執筆を行う「福島3部作」の一挙上演を行います。
私の母は福島の生まれで、父は原発で働いた技術者だった。私自身も幼少期を福島で過ごし、あの豊かな自然とのどかな町並みが原風景となっている。
原発事故はなぜ起きてしまったのか? 政治・経済・地域の問題が複雑に絡まり合い、簡単に答えが出せない問題だ。しかし、だからこそ演劇でなら語れるのではないかと思った。異なる意見を持つ者たちが出会い、言葉を戦わせ合うのが演劇だ。答えを示すことよりも、問いを強く投げかけるのが演劇だ。演劇でなら語れる、「なぜあの事故は起きてしまったのか?」
2年半に渡る取材成果を三部作・三世代の家族の話として紡ぎ直し、人間のドラマとして福島と原発の歴史を問い直したい。
Contents
第一部『1961年:夜に昇る太陽』
1961年。東京の大学に通う青年・<穂積 孝>は故郷である福島県双葉町へ帰ろうとしていた。「もう町へは帰らない」と告げるために。北へ向かう汽車の中で孝は謎の「先生」と出会う。「日本はこれからどんどん良くなる」、そう語る先生の言葉に孝は共感するが、家族は誰も孝の考えを理解してくれない。そんな中、彼ら一家の知らぬ背景で、町には大きなうねりが押し寄せていた……。
福島県双葉町の住民たちが原発誘致を決定するまでの数日間を、史実に基づき圧倒的なディテールで描き出したシリーズ第一弾。
出演: 東谷英人、井上裕朗、内田倭史(劇団スポーツ)、大内彩加、大原研二、塚越健一、 宮地洸成(マチルダアパルトマン)、百花亜希(以上DULL-COLORED POP)、阿岐之将一、倉橋愛実
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第二部『1986年:メビウスの輪』
福島第一原発が建設・稼働し、15年が経過した1985年の双葉町。公金の不正支出が問題となり、20年以上に渡って町長を務めてきた田中が電撃辞任した。かつて原発反対派のリーダーとして活動したために議席を失った<穂積 忠>(孝の弟)は、政界から引退しひっそりと暮らしていたが、ある晩、彼の下に2人の男が現れ、説得を始める。「町長選挙に出馬してくれないか、ただし『原発賛成派』として……」。そして1986年、チェルノブイリでは人類未曾有の原発事故が起きようとしていた。
実在した町長・岩本忠夫氏の人生に取材し、原発立地自治体の抱える苦悩と歪んだ欲望を克明に描き出すシリーズ第二弾。
出演:宮地洸成(マチルダアパルトマン)、百花亜希(以上DULL-COLORED POP)、 岸田研二、木下祐子、椎名一浩、藤川修二(青☆組)、古河耕史
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第三部『2011年:語られたがる言葉たち』
2011年3月11日、東北全体を襲った震災は巨大津波を引き起こし、福島原発をメルトダウンに追い込んだ。その年末、<孝>と<忠>の弟にあたる<穂積 真>は、地元テレビ局の報道局長として特番製作を指揮していたが、各市町村ごとに全く異なる震災の悲鳴が舞い込み続け、現場には混乱が生じていた。真実を伝えることがマスコミの使命か? ならば今、伝えるべき真実とは一体何か? 被災者の数だけ存在する「真実」を前に、特番スタッフの間で意見が衝突する。そして真は、ある重大な決断を下す……。
2年半に渡る取材の中で聞き取った数多の「語られたがる言葉たち」を紡ぎ合わせ、震災の真実を問うシリーズ最終章。
出演:東谷英人、井上裕朗、大原研二、佐藤千夏、ホリユウキ(以上 DULL-COLORED POP)、 有田あん(劇団鹿殺し)、柴田美波(文学座)、都築香弥子、春名風花、平吹敦史、森 準人、山本 亘、渡邊りょう
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スタッフ
作・演出:谷賢一 美術:土岐研一 照明:松本大介 音響:佐藤こうじ 衣裳:友好まり子 舞台監督:竹井祐樹 演出助手:美波利奈 宣伝美術:ウザワリカ 制作助手:柿木初美・德永のぞみ・竹内桃子(大阪公演) 制作:小野塚央
【助成】セゾン文化財団 【東京公演】助成:アーツカウンシル東京(公益財団法人東京都歴史文化財団)、芸術文化振興基金 【大阪公演】芸術文化振興基金 【福島公演】主催:いわき芸術文化交流館アリオス 【東京・大阪公演】主催:合同会社 DULL-COLORED POP
東京公演
日程
8/08(木)~11(日) 第2部上演
8/14(水)~18(日) 第3部上演
8/23(金)~28(水) 第1部~第3部連続上演!
受付は開演の45分前、開場は開演30分前。
8月 | 8(木) | 9(金) | 10(土) | 11(日) | ||
19時 第2部 | 19時 第2部 | 13時 第2部 18時 第2部 | 13時 第2部 18時 第2部 | |||
12(月) | 13(火) | 14(水) | 15(木) | 16(金) | 17(土) | 18(日) |
休演日 | 休演日 | 19時 第3部 | 14時 第3部 19時 第3部 | 19時 第3部 | 13時 第3部 18時 第3部 | 13時 第3部 18時 第3部 |
19(月) | 20(火) | 21(水) | 22(木) | 23(金) | 24(土) | 25(日) |
休演日 | 休演日 | 休演日 | 休演日 | 13時 第1部 16時 第2部 19時 第3部 | 13時 第1部 16時 第2部 19時 第3部 | 13時 第1部 16時 第2部 19時 第3部 |
26(月) | 27(火) | 28(水) | ||||
13時 第1部 16時 第2部 19時 第3部 | 13時 第1部 16時 第2部 19時 第3部 | 11時 第1部 13時半 第2部 16時 第3部 |
終演後イベント
【トークディスカッション】
8/9(金)、8/16(金)、8/23(金)19時の回 終了後
公演終了後、作・演出の谷賢一と作品内容について語り合うトークディスカッションを開催します(参加自由)。この作品が皆様にどう響いたか、お聞かせ下さい。
【アフタートーク】
8/08(木)19時 永井愛(劇作家・演出家・二兎社主宰)
8/10(土)18時 白井晃(演出家・KAAT神奈川芸術劇場芸術監督)
8/17(土)18時 大森真( 元テレビユー福島報道局長/現飯舘村職員 )
8/25(日)19時 長塚圭史(劇作家・演出家・俳優/阿佐ヶ谷スパイダース)
会場:東京芸術劇場シアターイースト
〒171-0021 東京都豊島区西池袋1丁目8−1 https://www.geigeki.jp/
JR・東京メトロ・東武東上線・西武池袋線 池袋駅西口より徒歩 2 分。駅地下通路 2b 出口と直結。
チケット
【一般発売日】
6 月 8 日(土)午前 10 時
【チケット料金】
指定席 一般:4,200円 学生:3,500円 高校生:2,000円(チケットぴあでのみ取り扱い)
通しチケット:10,000 円(各日100枚限定)
当日券:4500 円
【チケット取り扱い】
チケットぴあ https://w.pia.jp/t/dcpop/ (Pコード494-475)
東京芸術劇場ボックスオフィス https://www.geigeki.jp/ti/
【当日精算ご予約フォーム】
こちらは『福島三部作』当日精算のご予約フォームです。
お席はこちらにお任せいただきます。何卒ご了承ください。
<東京公演> 指定席
https://torioki.confetti-web.com/form/915
<大阪公演> 自由席
https://torioki.confetti-web.com/form/926
※学生チケットをご購入の方は、当日受付にて座席指定チケットをお引き換えください。
※未就学児入場不可。
※開演いたしますと、ご指定のお席にご案内できない場合がございます。
※8月28日は通し券のみ発売します。
大阪公演
日程
8月31日(土) 9月1日(日) 9月2日(月) | 13 時 第一部 16 時 第二部 19 時~第三部 13 時 第一部 16 時 第二部 19 時~第三部☆ 10 時 第一部 12 時半 第二部 15 時~第三部 |
☆終演後、ディスカッショントークあり。公演終了後、作・演出の谷賢一と作品内容について語り合うトークディスカッションを開催します(参加自由)。この作品が皆様のどう響いたのか、お聞かせ下さい。
※受付は開演の45分前、開場は開演30分前。
会場:in→dependent theatre 2nd
〒556-0005 大阪府大阪市浪速区日本橋4丁目7-22 インディペンデントシアター2nd
●Osaka Metro・堺筋線 恵美須町駅 1A 出口 右手(北)5 分 http://itheatre.jp/2nd.html
チケット
【 チケット料金】
一般:3,800円 学生:3,300円 通しチケット:9,800円(各日80枚限定)
当日券:4,300円
※整理番号付自由席
※未就学児入場不可。
※9月2日は通し券のみ発売します。
【チケット取り扱い】 劇団 HP、チケットぴあ(P コード 494-476)
【一般発売日】 6月8日(土)午前10時
【当日精算ご予約フォーム】
こちらは『福島三部作』当日精算のご予約フォームです。
お席はこちらにお任せいただきます。何卒ご了承ください。
<大阪公演> 自由席
https://torioki.confetti-web.com/form/926
福島公演
第二部『1986 年:メビウスの輪』 | 7月6日(土)18時30分、7日(日)14時 |
第三部『2011 年:語られたがる言葉たち』 | 9月7日(土)18時30分、8日(日)14時 |
【会場】 いわき芸術文化交流館アリオス 小劇場
【料金】 全席自由3,000円 高校生以下1,000円
第二部&第三部セット券:4,500円 高校生以下:1,500 円
※未就学児入場不可/一般発売日:5 月 11 日(土)
チケット
アリオスチケットセンター(火曜定休)0246-22-5800
※電話番号のおかけ間違いにご注意ください。
WEBサイトからのご予約:
http://iwaki-alios.jp/support/ticket.html
ご注意
- 演出の都合上、客席内の冷房が強めに設定されております。羽織りものなどお持ち下さいますようお願い致します。
- 開演から暫くはお席にご案内出来ないお時間となります。お時間には余裕を持ってご来場下さい。
- 第三部では劇中、地震に関する直接的な表現・演出がございます。苦手な方やPTSD症状などをお持ちの方はご観劇を控えるか、劇団にご相談下さい。
よくある質問
Q.三部作、どれから観たらいいですか? どれか一作だけ観てもわかるでしょうか?
A.三部作それぞれの作品はそれぞれ独立していますので、一作だけ観ても楽しんで頂けます。また、どの作品から観て頂いても特にネタバレの心配などはありません。
ご参考までに、主宰・作・演出の谷賢一が書いた「超個人的プレイガイド」リンクを掲載しておきます。 → 超個人的・福島三部作プレイガイド
Q.上演時間を教えて下さい。
A.第二部・初日の上演時間は1時間51分、第三部・初日の上演時間は1時間53分でした(いずれもカーテンコールは含まず)。また第一部・稽古場最終通しの上演時間は1時間56分でした。ご参考までに……。