第24回本公演『プルーフ/証明』では創作過程を観客と共有し、俳優の変化・成長を見つめるドキュメンタリーフィルムを制作しました。演劇の稽古場で俳優は一体どのように役を作り上げていくのかを追いかけることで、俳優の仕事を伝えます。
企画意図
役を演じている時、俳優さんたちは一体何をしているのか。自分以外の人間を演じるとはどういうことなのか。俳優さんたちはごく当たり前のように演技をしているが、観客の私には何がどうなっているのかさっぱりわからない。
初めて演劇を見たときからずっと不思議だった。普段の生活とは違う創られた世界の中で、何かを見て感じ、怒って泣いて、笑っている。創られたもののはずなのに、そうではないかのように自然にそこに存在する。どうやって役を演じ、どうやって演劇をつくっているのだろうか。
演劇ができる過程を映像として残すことで、ほんの少し垣間見ることができるかもしれない。DULL-COLORED POP『プルーフ/証明』の稽古場に1ヶ月間完全密着し、普段見ることのできない俳優さんたちの素顔や苦闘の様子を、稽古場にある無数の「演劇ができるとき」を、ドキュメンタリー作品に収めていくプロジェクトです。
(監督・撮影・編集:菊池 博美)